知らない通知は、無視していいですか。

知らない通知は、無視していいですか。

2025/10/3

 身に覚えのない電子メールが届いた際は、添付の画像やURLをクリックするとウイルスに感染し、時にはデータを奪われることもあるため、多くの人は、メールを開けることなく無視していると思います。身に覚えのない電子メールは、詐欺メールであることが多く、このようなメールは、取り合わず無視するという対応で、基本的には問題ありません。
 しかし、実際に届く郵便については注意が必要で、特に、裁判所からの郵便を無視することは危険です。裁判所からの郵便が自宅に届いている場合、裁判等の法的手続きが進行していることが多く、そのまま無視し続けると、例え、根拠のない請求でも、知らないうちに裁判に負けてしまい、その結果を覆すことができなくなってしまいます。
 もっとも、裁判所等の公的機関を名乗る郵便であっても、詐欺の郵便である可能性もあり得ます。裁判所からの郵便かどうかについて不審に思ったら、裁判所のホームページ等で、実際の裁判所の住所を確認し、裁判所に電話をして本当に裁判所から送られたものなのか確認してください。裁判所からの郵便で間違いないときは、至急弁護士にご相談ください。

不貞行為の相手は何か責任を問われますか。

 有名人が不貞行為をしたことが、ニュース等で取り上げられることがあります。不貞行為とは、配偶者のある者が自由な意思に基づいて配偶者以外の者と性的関係を結ぶことであり、法的には、不貞行為をした配偶者に対して、他方の配偶者は、離婚を請求することができます(民法770条1項1号)。
 この時、合わせて不貞行為をした夫又は妻に対して慰謝料の請求をすることも可能です。この他、不貞行為の相手方となった女性又は男性に対しても、他方の配偶者は、慰謝料の請求ができます。
 これは不貞行為を行った者が、他方の配偶者の夫又は妻としての権利を侵害しているためであり、他方の配偶者の被った精神上の苦痛を慰謝すべき義務があるからです。
 この慰謝料を支払う義務は、不貞行為を行った配偶者と二人で負う共同の責任であり、一方が慰謝料を支払った場合、他方の支払い義務も軽減される関係にあります。
 また、一方のみが支払った場合、支払っていない他方に対してその責任分の支払いを求めることも可能で、不貞行為の相手方のみが支払いを行った後、不貞行為をした夫又は妻に、その責任分を請求することが可能です。

泥棒に盗まれたものは取り返すことは出来ますか。

 新聞等で、窃盗被害に関する報道が見受けられます。中には、自分自身が被害に遭われた人もいるかもしれません。このような犯罪被害に関しては、犯人を逮捕し、その時点で犯人が盗んだ物を持っていれば、取り返すことは可能ですが、多くの場合は、犯人逮捕には時間を要し、犯人を逮捕した際には被害品は処分された後ということも多いかと思われます。
 盗まれた物が既に処分されている場合、犯罪被害者は、自身が被った損害に関して、犯人に対し損害賠償請求権を有しており、法律上は、被害金額に見合った賠償金を請求することができます。
 しかし、盗みを行う人は、盗みを行わなければならない程、生活費に困っていることが多いため、支払うお金を持っていない結果、法律上の請求権はあっても、実際の支払いが受け取れないという結末もあり得ます。
 犯罪被害に関しては、現実的な金銭の準備の問題が絡むため、被害回復そのものが困難ということも多いことから、犯人が、警察に逮捕された後、示談を申し入れてきた際に、被害回復を求めることが重要です。この時、どんな示談をすれば良いか分からないときは弁護士にご相談下さい。

どうやったら会社から退職できますか。

 現在、退職代行サービスを利用する人が増えているというニュースを目にしますが、必ずしもこのようなサービスを利用しなければ、退職できないわけではなく、期間の定めのない雇用契約であれば、退職したい場合は、「退職届」を提出するだけで退職することができます。労働者が、一方的に会社を辞めることを「辞職」と呼び、辞職は、2週間の予告期間を置けば、いつでもすることができ、会社に対して退職する理由を伝える必要もありません。
 その為、辞職をしたいと考えた場合は、業者に対して費用を支払うことなく、自分で作成した退職届を会社に提出することで会社を辞めることが可能です。
 なお、辞職は、期間の定めがない雇用契約の場合はいつでもできますが、期間の定めがある有期雇用契約の場合には、病気や家族の介護によって仕事を続けることが困難な場合といった「やむを得ない事由」が必要とされますので、その点は注意が必要です。
 また、辞職を申し出た労働者と辞めさせたくない会社との間で争いが起きることがありますが、会社との争いが心配な場合や、実際に争いが生じた際は、弁護士等の法律家にご相談ください。

本人が事務所に行けない場合は相談が出来ますか。

 前回のコラムで、当事務所として問題を抱える本人が相談することを原則としていることを紹介しました。
 しかし、中には、相談したいが外出するのに身体が不自由であるとか、平日の時間帯は仕事等で忙しいといった理由で、本人が事務所に行くことが出来ないが、弁護士に相談をしたい問題があるという場合もあるかと思います。
 その様な場合は、行けない本人の代わりに家族などの第三者が当事務所に御来所いただき、本人が抱えている問題について相談を行うことは可能です。
 ただし、前回御紹介したとおり、相談内容が、直接相談する方とは別の人の相談である以上、実際の相談の前には、お電話で「本当に家族に依頼して相談するかどうか」を確認させていただくなどしております。
 また、最近はインターネットを利用して、どこにいても互いの顔が見える相談がやりやすくなっていることから、ご住所が遠方などの事情があっても、インターネットの環境があれば相談は可能です。
 その為、時間帯や場所の問題で相談が難しいなどの事情があっても、当事務所まで御連絡いただければ、相談方法も含めてアドバイスさせていただいております。

家族の問題について相談は出来ますか。

 弁護士に対する相談は、法律関係の問題であれば様々な相談が可能ですが、既に事件の相手方から相談を受けている場合など、利害関係上の問題で相談が受けられない場合があります。利害関係上の問題がなければ、仮に他者が当事者となる法律問題であったとしても、法律相談を行うことは可能ですが、当事務所においては、原則として、問題を抱える本人からの直接の相談をお願いしております。
 その理由としては、仮に本人(Aさん)の利益を守るために、家族(Bさん)が相談する場合であっても、多くの場合、相談者(Bさん)自身が問題を抱える本人(Aさん)との間で別の利害関係があり、Bさん自身は、「Aさんのため」といいながら、最終目的は「Bさんのため」に、Aさんに対し、Aさんの意思とは無関係に問題への対応を求めるケースがあり、利害関係上でトラブルが生じることになりかねないからです。
 また、結局のところ、問題解決のためには、当事者であるAさん自身が判断し、動くことが必要になるため、当事務所としては、本人(Aさん)のための相談という場合には、Aさん自身が相談することをお願いしております。

住んでいる土地が、知らない人の名義ですが大丈夫でしょうか。

 自分の住んでいる土地や建物が誰のものかは、住み続ける上で確認が重要です。土地や建物といった不動産の所有者は、法務局で不動産登記を調べることで確認出来ます。不動産登記を確認すると、時々、土地や建物が、全く知らない他人名義ということがあります。
 これは相続登記が放置されているケースや、不動産の売買が行われた時に不動産登記の名義を変更すべきところを、何らかの理由で変更しなかった場合などに生じる状況で、古い建物を相続した際に、土地を調べたら全く知らない人の土地であることに気付くことがあります。
 他人の土地の上に、自己名義の建物が存在している場合、土地所有者やその相続人が土地の権利を主張すると、場合によっては長年住んでいた建物を壊すことにもなりかねません。
ただし、建物が長年存在している場合には、多くの場合、建てた当時に、土地所有者との賃貸借や売買などの契約が存在している為、建てた際の経緯次第で、住み続けられるかも決まることになります。
土地を確認したら全く知らない人の名義だった際には、住み続けて問題ないかを確認する為に、弁護士等の法律家にご相談ください。

無料の求人広告と聞いたのですが代金を請求されています。

2025/2/20

 最近は、ハローワークに求人を出しても応募者がおらず、人を雇いたいのに雇えず困っている事業者は多いかと思います。そんな時に、とある業者から「数週間は、無料の求人広告が出せますがどうですか?」との営業電話があり、「無料なら。」と思って、その業者のホームページに求人広告を依頼することがあるかと思います。
 ここで注意すべきは、求人広告を出すにあたって提出する申込書に、「期限内に解約申入がない場合は、広告料が発生します。」との文言がある場合です。このような場合、契約した時点では、無料期間後は掲載しないつもりだったのに、解約申入をせずに期間が過ぎてしまうケースがあります。
 このような場合、通常の取引であれば、解約の為の手続を行わなかった側が、契約内容にしたがって広告料を払うことになるのですが、中には、解約をさせないように、「解約のために必要な書類を送る。」と説明しながら、必要書類を送らないといった悪質業者もいます。
 このような悪質業者の場合は、詐欺取消等を主張する余地があることから、一見すると有効そうな契約に思える場合でも、弁護士等の法律家にご相談下さい。

子どもがいませんが、夫が死んだら相続はどうなりますか?

 亡くなった人の財産を、特定の人が引き継ぐことを相続と言いますが、一般的には亡くなった人の子どもと、妻や夫といった配偶者が相続人であると理解している人が多いかと思います。
 相続人が、誰であり、その順位がどうなるかは民法で定められており、第1順位は子、第2順位が父や母といった直系尊属、第3順位が兄弟姉妹とされています。配偶者については、これらの相続人と同順位で、いつでも相続人になります。
 その為、夫婦の間に子がいないときは、亡くなった人の親がいれば、その親と配偶者が相続し、その親や祖父母がいなければ、兄弟姉妹と配偶者が相続人となります。
 気を付けなければならないのが、子がいない二人暮らしの夫婦の場合で、二人の財産が全て一方の名義で管理されている場合です。
 この場合、夫が突然亡くなった際に、妻は、夫名義で管理されていた夫婦の財産を使いたいにもかかわらず、夫の兄弟姉妹との遺産分割をする必要があり、時には、全く交流のない兄弟姉妹との相続争いになります。
 このような事態は、遺言書を作ることで回避することができるので、心配な方は弁護士等の法律家にご相談ください。

交通事故の後、病院にはどの程度通えば良いでしょうか?

2025/1/1

 交通事故によって怪我をした場合、事故当初の予想よりも治療期間が長くなることもあります。病院への通院は、治療の必要性がある限りは続けるものであり、原則は、医師の指導にしたがって通院回数や期間を決めることになります。
 ただし、常に医師の指導どおり通院が出来るとは限らず、中には、仕事の都合等で、通院をあまりしないような場合がありますが、その場合には注意が必要です。
 交通事故では、事故の原因が全面的に相手方にある場合、治療費の全額を相手方が負担しますが、この治療費の支払は、事故との関連性のある治療に限られます。
 この関連性は、事故日から、定期的に通院を続けていれば容易に判断できますが、事故から数ヵ月経っても痛みが引かなくて、ようやく初めて病院に行った場合には、医師からしても、事故が原因なのか、事故から数ヵ月の間の別の原因(仕事上の怪我等)で痛みが発生したかが分からなくなります。
 このような場合、事故を起こした相手方から治療費の支払いを拒絶されることにもなりかねません。その為、事故で怪我をした場合は、医師の指導に従って事故当初からの定期的な通院が重要です。

尾藤法律事務所 岐阜県郡上市八幡町の地域に根づく法律事務所「尾藤法律事務所」です。