お役立ちコラム

2023/9/13

債務整理・破産・民事再生

10年以上前の借金が突然請求されました。

 時折見かける相談の中に、「若い頃に借りたお金で10年以上払っていなかったけど、ある日、○○債権回収株式会社と名乗る会社からお金を請求されました。」というものがあります。
 貸金の返還を求める権利は、長らく請求せず放置した場合は、消滅時効の制度により請求する権利が失われます。近時の民法改正により、原則5年で時効により権利が消滅しますが、以前の民法でも10年で時効による消滅が認められました。
 但し、この消滅時効が認められるためには、消滅を求める側からの時効の援用(時効を自分の利益のために主張すること)が必要であり、援用がなされるまで貸金の返還を請求することは認められます。
 その為、貸金業者によっては、10年以上前から請求を諦めていたと思われる貸金の返還を、債権回収会社に依頼するなどして請求するケースがあり、消滅時効を主張することを知らないと、元金よりも大きくなった利息までも払わされることになりかねません。
 身に覚えがあるけど昔から払っていない借金が、突然請求されてきた場合は、あわてて支払うことなく、消滅時効が認められないかを弁護士等にご相談下さい。

尾藤法律事務所 岐阜県郡上市八幡町の地域に根づく法律事務所「尾藤法律事務所」です。