憲法は何故重要なのですか

憲法は何故重要なのですか

2015/8/8

前回は、「国を治めるルールをまとめたものが『憲法』」ということを説明させていただきました。このような国を治めるルールが重要であるのは言うまでもありませんが、現代における憲法は、その目的にこそ重要性があります。

その目的とは、「国民の一人一人の権利と自由を守ること」です。

国を治めるルールを考えた場合、どんな国にしても良いのであれば「国民の半数を奴隷にし、その奴隷は残り半数の国民の為に働く」という国でも良いことになります。

ですが現代の憲法は、国を治めるルールが国民の権利と自由を不当に侵害することは出来ないことを原則としていますので、国民の中から奴隷を作るような国作りは出来ないようになっています。

このような例は極端とも思われるかもしれませんが、これまでの人間の歴史において奴隷制度が存在したことは事実です。

現代の憲法はこのような過去の歴史も踏まえ、国を治める権力者によって、国民の一人一人の権利と自由が不当に侵害されないように、国民の基本的な権利と自由を「人権」として明記しています。

国民の人権を守る為にあるからこそ、憲法は特に重要とされています。

憲法ってなんですか

2015/7/12

最近よく耳にする「憲法」ですが、よく聞くものでありながらその意味を深く知っている人は多くないように感じます。そこで、最近注目度の高い「憲法」について、数回に分けて可能な限り噛み砕いて御紹介したいと思います。

憲法については、詳しく説明すると色々な説明の仕方があるのですが、本来的な「憲法」とは「『国』を治めるにあたっての基本的なルール」のことを指します。

ここでいう「国」は、日本に限らず、アメリカ、ドイツ、フランス、中国など、世界のあらゆる国々、または現代だけでなく歴史上存在した様々な国を想像してみると理解しやすいかもしれません。

これらの国々が、国を治めていく方法には色々な方法があります。「代表者を国民の中から選んで、その人が国の重要なことを決めてもらう方法」もあれば、「代々の王様が国の重要なことを全て決めて、それに国民が従う方法」もあります。

このように国の治め方には様々な方法がある中で、それぞれの国がそれぞれ独自のルールを定めていますが、そのような国を治めるルールをまとめたものが「憲法」であり、このような憲法は、どんな国にでも存在します。

他に家族のいない人は、成年後見の制度を利用できますか

2015/6/15

成年後見制度の利用を求める申立は、本人、配偶者、従兄弟までを含む4親等内の親族が行うことが出来るため、例え家族のいない人であっても、場合によっては本人が自ら成年後見の申立てをすることは可能です。

ただし、成年後見が必要な場合は本人が認知症などにより通常の判断能力が失われている場合である為、本人が申し立てることは事実上困難か、仮に申立てをしたとしてもその申立て自体に有効性が認められない可能性があります。

その為、成年後見の申立ては、本人以外の親族が行うことがほとんどですが、人によっては戸籍などを確認しても親族がいらっしゃらない方や、遠隔地に親族はいるものの成年後見の申立てに協力してもらえない場合があります。

このような場合、法は市町村長による申立ての制度を認めており、市役所等の窓口を通じて成年後見の申立てを行うことが出来ます。

近所の方で成年後見の利用が必要な方がいらっしゃる際には、お住まいの地域の市役所等に御連絡のうえ、成年後見制度の申立て等を御相談されることをお勧めします。なお、郡上市においては、地域包括支援センターが相談窓口になっています。

後見人がきちんと財産管理をしているのか心配です

2015/5/14

これまで御紹介したように成年後見制度を利用すれば、判断能力が低下し支援を受ける人の財産を、第三者である後見人が代わって管理をすることになります。

後見人は、支援を受ける人の為に適切に財産を管理するのが通常ですが、時には自由に銀行預金を出し入れできることを良いことに、後見人自身の為にお金を使い込んでしまうことがあります。

このような行為は犯罪行為であり決して許されることではありませんが、後見人が管理する財産を使い込んでしまう事例は存在します。

後見人の業務の監督については、後見人を選任した家庭裁判所が行い、家庭裁判所は、後見人に財産管理の状況を報告させ、必要であれば後見人を監督する後見監督人を別に選任し、不適切な財産管理があると判断される場合は、後見人を解任することができます。

後見人の解任等については、支援を受けている人の親族にも請求権が認められている為、後見人の財産管理が心配な時は、家庭裁判所に不審な点を報告し監督の状況を問い合わせ、後見人の不正な行為を見付けたときは親族が家庭裁判所に後見人の解任を請求することなどで対応することが考えられます。

親の介護をしてきたことは、相続では考慮されないのでしょうか

2015/4/14

人が亡くなり、その人に子が複数いる場合、亡くなった人の相続財産は子の数に応じて平等に子が相続するのが原則です。

ですが兄弟の中で一人だけが親の介護を行う一方で、他の兄弟は介護をしていない場合、その場合も相続財産を平等に分けなければならないとするのは、介護をした子にとって不公平となる場合があります。

このような状況のために民法は寄与分を定めており、相続人が療養看護等の行為により相続財産の維持又は増加に特別の寄与をした場合、維持又は増加した分を寄与分として寄与した相続人に多くの財産を分けることができるとしています。

例えば本来であれば付添人を雇って介護すべき状況であるのに、子が介護を続けたおかげで財産が使われなかったような場合には、付添人の費用を参考に介護をした子に寄与分が認められることがあります。

自分の後見人を自分で決めることは出来ませんか

2015/3/25

前回御紹介したように成年後見の申立ての際、申立人が後見人候補者を推薦出来ますが、誰が後見人となるかは裁判所が決める為、申立人だけでなく支援を受ける本人にとっても予想外の人が後見人となることがあります。

後見人は、支援を受ける人の財産を管理する権限がある為、出来る事であれば自分の財産を管理してくれる人は自分で選びたいと思う人が多いと思います。

そこで法は、支援を受ける本人の判断能力が低下する前であれば、自分で後見人を決める制度を用意しています。それが任意後見制度です。

任意後見制度は、支援を求める人と後見人候補者との契約である任意後見契約を結ぶ事で利用することができます。また、任意後見契約は、支援を受ける人が認知症などになる前に公正証書により作成する必要があります。

この任意後見制度を利用すれば、後見人を定めることが出来るだけでなく、財産管理の内容も本人の希望に沿った内容にすることが出来ます。

将来突然の病気などの可能性に備えて事前に後見人を決めておきたい人は、法律家と御相談のうえ、制度の内容を理解した上で、任意後見契約を締結することをお勧めします。

私が父の成年後見人になることはできますか

2015/2/12

前回御紹介した成年後見制度を利用するにあたっては、誰が後見人となるかは支援を受ける本人のみならず周囲の親族にとっても重要な関心事です。

後見人は、本人の財産を管理し身の回りの契約を行う為、親族としては無関係な第三者が突然家庭内の事情に関与することを気にして、後見人には親族の一人が就任してもらいたいと考えることも多いと思います。

成年後見の申立にあたっては、後見人に選んで欲しい人を後見人候補者として推薦できるため、申立人が後見人としてふさわしいと思う人を申立書に記入し、裁判所に要望することはできます。

しかし、裁判所は、申立書に記載された候補者を必ずしも後見人に選任するとは限らず、支援を受ける本人の財産額や、他の親族の意見等も参考に、第三者である弁護士等を後見人とすることも多々あります。

また、一度成年後見の申立をした後は、申立を取り下げることは難しく、希望の人が後見人に選ばれないと分かっても、後見人の選任を拒否することは困難です。

その為、申立の際には、予想もしない第三者が選ばれる結果になることもありうることには注意していただくと良いと思われます。

認知症になった親の生活が心配です

2015/1/14

今回からは、最近利用が増えている成年後見制度について紹介します。

それまで元気だった方が、ある頃から記憶が曖昧になり、いつの間にか認知症となり身の回りの生活すらも一人で送れなくなってしまうことがあります。

このような場合、同居の家族が生活を支え適切な財産管理をしてくれる場合は、支障なく生活できることが多いのですが、最近は親や子がそれぞれに家を建て、別々の場所で生活している家庭も多く、一人暮らしの方もいらっしゃいます。

そのような一人暮らしの状況で認知症になった場合、通常の生活が大変になるだけでなく、時には悪質な業者に狙われ高額の商品を買わされたりすること等も考えられます。

このような認知症や、その他知的障害・精神障害等により判断能力が低下している人がいる場合、民法は、別の第三者がその人に代わって財産管理を行い、必要な契約を行ったり、時には、その人が間違って行った契約を取り消したりして、その人を保護し生活を支援する制度を用意しています。

それが成年後見制度です。成年後見制度は、その人の判断能力に応じて、後見、保佐、補助という三段階の制度が用意されており、その制度を利用すれば判断力が低下した方を守ることができます。

後遺障害とはどういうものですか

2014/11/13

今回は、前回の「治療費の打ち切り」で言及した、後遺障害について紹介します。

自動車事故によるケガについて、病院に通うことで事故前の身体の状態まで回復することが治癒と呼ばれる状態ですが、ケガの内容や程度によっては、これ以上病院での治療行為を続けても痛み等の症状が残ったり、身体の一部が失われたり、機能しなくなった状態のままとなる場合があります。

このように治療行為を続けても症状改善の見込みがない状態を症状固定と呼び、残った痛みや身体の機能障害のことを後遺障害と呼びます。

どのような場合が症状固定であり、残った症状が後遺障害であるかは、評価の問題もありますが、一般的に医師が症状固定と判断した場合は、症状固定日を基準に、それまでを治療期間として、治療費や休業損害を請求することとなります。

また、症状固定日以降については、治療することが出来ない状態の為、リハビリが必要な場合等以外は、治療費は請求できませんが、後遺障害の程度によって、後遺障害が残ったことを理由とする損害を請求することができます。

具体的には、介護が必要となれば将来の介護費用、将来に亘って働けなくなればその分の逸失利益、後遺障害を理由とする慰謝料などが挙げられます。

加害者側の保険会社が治療費の支払いを打ち切ると言ってきました

2014/10/13

自動車事故による治療費について加害者の保険会社が全て払ってくれると思っていたら、ある日、担当者から「今後の治療費についてはお支払いできません。」と治療費の打ち切りを告げられることがあります。

自動車事故によるケガについては、加害者はその治療費を支払う責任があり、加害者の保険会社もその責任の範囲で治療費を支払いますが、治療内容が必要範囲を超える場合や、被害者側にも事故に対する大きな責任がある場合等に、このような治療費の打ち切りが問題となります。

治療範囲の問題の場合は、加害者の保険会社には、担当医師とも相談し必要な治療であることを説得することも考えられます。ただし、中には通院を続けても痛みが消えない後遺障害の場合もあり、その場合は、治療費は打ちきり、後遺障害に伴う慰謝料等を請求することになります。

事故発生に被害者にも大きな責任がある場合は、加害者でも全ての支払をする必要性が無いため、他の保険制度の利用を検討し、治療費だけでも確保する手段を検討します。

治療費の打ち切りの対処は様々ですので、困ったときは早めに弁護士等に御相談することをお勧めします。

尾藤法律事務所 岐阜県郡上市八幡町の地域に根づく法律事務所「尾藤法律事務所」です。