2015/8/8
前回は、「国を治めるルールをまとめたものが『憲法』」ということを説明させていただきました。このような国を治めるルールが重要であるのは言うまでもありませんが、現代における憲法は、その目的にこそ重要性があります。
その目的とは、「国民の一人一人の権利と自由を守ること」です。
国を治めるルールを考えた場合、どんな国にしても良いのであれば「国民の半数を奴隷にし、その奴隷は残り半数の国民の為に働く」という国でも良いことになります。
ですが現代の憲法は、国を治めるルールが国民の権利と自由を不当に侵害することは出来ないことを原則としていますので、国民の中から奴隷を作るような国作りは出来ないようになっています。
このような例は極端とも思われるかもしれませんが、これまでの人間の歴史において奴隷制度が存在したことは事実です。
現代の憲法はこのような過去の歴史も踏まえ、国を治める権力者によって、国民の一人一人の権利と自由が不当に侵害されないように、国民の基本的な権利と自由を「人権」として明記しています。
国民の人権を守る為にあるからこそ、憲法は特に重要とされています。