お役立ちコラム

2015/3/25

成年後見

自分の後見人を自分で決めることは出来ませんか

前回御紹介したように成年後見の申立ての際、申立人が後見人候補者を推薦出来ますが、誰が後見人となるかは裁判所が決める為、申立人だけでなく支援を受ける本人にとっても予想外の人が後見人となることがあります。

後見人は、支援を受ける人の財産を管理する権限がある為、出来る事であれば自分の財産を管理してくれる人は自分で選びたいと思う人が多いと思います。

そこで法は、支援を受ける本人の判断能力が低下する前であれば、自分で後見人を決める制度を用意しています。それが任意後見制度です。

任意後見制度は、支援を求める人と後見人候補者との契約である任意後見契約を結ぶ事で利用することができます。また、任意後見契約は、支援を受ける人が認知症などになる前に公正証書により作成する必要があります。

この任意後見制度を利用すれば、後見人を定めることが出来るだけでなく、財産管理の内容も本人の希望に沿った内容にすることが出来ます。

将来突然の病気などの可能性に備えて事前に後見人を決めておきたい人は、法律家と御相談のうえ、制度の内容を理解した上で、任意後見契約を締結することをお勧めします。

尾藤法律事務所 岐阜県郡上市八幡町の地域に根づく法律事務所「尾藤法律事務所」です。