2015/1/14
今回からは、最近利用が増えている成年後見制度について紹介します。
それまで元気だった方が、ある頃から記憶が曖昧になり、いつの間にか認知症となり身の回りの生活すらも一人で送れなくなってしまうことがあります。
このような場合、同居の家族が生活を支え適切な財産管理をしてくれる場合は、支障なく生活できることが多いのですが、最近は親や子がそれぞれに家を建て、別々の場所で生活している家庭も多く、一人暮らしの方もいらっしゃいます。
そのような一人暮らしの状況で認知症になった場合、通常の生活が大変になるだけでなく、時には悪質な業者に狙われ高額の商品を買わされたりすること等も考えられます。
このような認知症や、その他知的障害・精神障害等により判断能力が低下している人がいる場合、民法は、別の第三者がその人に代わって財産管理を行い、必要な契約を行ったり、時には、その人が間違って行った契約を取り消したりして、その人を保護し生活を支援する制度を用意しています。
それが成年後見制度です。成年後見制度は、その人の判断能力に応じて、後見、保佐、補助という三段階の制度が用意されており、その制度を利用すれば判断力が低下した方を守ることができます。