2017/11/13
今回は、所有者が認知症により空き家を管理できない場合について説明します。このような場合、実際には、所有者の家族が空き家の管理を行っている場合があり、その場合は、所有者の家族に対し管理等をお願いすることで問題が解決することもあるでしょう。
しかし、必ずしも家族が対応してくれるとは限らないだけでなく、法律の原則としては、空き家の管理は所有者が行うものであり、家族であるだけでは空き家の管理はできません。
法律が想定している対応方法は、空き家の所有者の家族等が、裁判所に対し、認知症等により判断能力が失われている人の代わりに、その人の財産を管理する成年後見人を選び、財産の一つである空き家も成年後見人に管理してもらう方法です。
成年後見人は、空き家の所有者の家族もなることができますが、必ずしも家族が成年後見人になれるとは限らず、成年後見人には報告義務等の負担もあります。
その為、認知症の人の為に成年後見人が必要と感じた場合には、誰が成年後見人として選任されることになるか、成年後見人が行うこととなる仕事等を事前に弁護士等の法律家にご相談することをお勧めします。