お役立ちコラム

2014/9/15

交通事故

車の修理費用は全額請求できますか

車による交通事故の損害賠償請求で常に考えることとなるのは車の修理費です。車が修理可能な場合は、相当な修理についての修理費用は全て請求できますが、修理費用が車両の時価等を超えている場合は、車両の時価等の額までしか支払われません。

簡単に説明すれば、買った当時は300万円した車の時価が、長年使用している間に中古車市場では50万円程度に下がっている場合、修理費用として100万円が必要でも50万円しか請求できないということになります。

このことを経済的全損と言いますが、実際の裁判では前記の例のように単純ではなく、中古車の一般的な市場価格以外の要素も考慮事情に含めて判断しますので、相手方が経済的全損を主張し始めた際には、その主張が正しいかどうかの検討が必要です。

車の損傷が激しく修理不可能な場合は、事故時の車両と同等の車の買換に必要な費用が中古車市場の価格を基準に損害として請求できます。

車の修理費に関しては、この他、事故歴などにより売却価格の値下がりがある場合の評価損の問題等もありますが、相手方と揉めたときは一度弁護士などに相談することをお勧めします。

尾藤法律事務所 岐阜県郡上市八幡町の地域に根づく法律事務所「尾藤法律事務所」です。