2018/7/11
ブロック塀が、地震で倒壊し人に損害を与えても、自然災害ですから誰も責任を負わないと思われるかもしれません。
しかし、民法には、ブロック塀のような工作物が、何らかの原因で倒れ、人に損害を与えた場合には、土地工作物責任という責任を認め、工作物の所有者等に損害を賠償させることにしています。その為、ブロック塀の所有者は、この土地工作物責任により、地震により倒れた場合でも発生した損害を賠償することになります。
これは一見すると非常に重い責任と思われるかもしれませんが、ブロック塀のような工作物は、一度でも倒れた際には人の生命・身体に対する重大な損害を与える危険があるため、危険な物を所有する者には重い責任が法律で定められているのです。
なお、このような責任は震度7というようなあらゆる建物が壊れるような地震の場合にまで常に生じるものではなく、地震の規模と工作物が作られた時代等から、工作物としての通常の安全性が欠けていたかどうかで責任の有無が判断されます。
ご自身のブロック塀に不安のある方は、地震で人に損害を与えることになる前に早めの対策をしておくことが重要です。