2019/6/13
遺言により、法定の相続分よりも多くの遺産を取得することもありますが、そのような場合では、一定の手続きをしなければ、せっかく得た遺産を失うこともありますので、その対策方法をお伝えします。
例えば、あなたと他の御兄弟が親の遺産を相続した際に、遺言により、あなたの方が多くの土地や建物を取得した場合があるとします。この時、あなたの御兄弟に対して、お金を貸していた人が、あなたの取得した遺産に対しても裁判所を使って差し押さえをしてきたとします。
相続法が改正される前においては、遺言書の内容によっては、特に手続きをしなくても差押えを受けない場合がありましたが、現在は、不動産の場合は、法務局での登記手続を行わなければ、せっかく取得した土地や建物等の遺産を差し押さえられることになります。そのため、遺言により法定の相続分より多くの土地や建物を取得した場合は、速やかな登記手続が不可欠です。
この外、ご両親が他の人にお金を貸していた場合や、高価な宝石等を所有していた場合等も、権利確保の為に必要な手続きがありますので、詳しいことは弁護士等の法律の専門家へご相談ください。