2021/5/13
経営者が経営に行き詰まった際に、その経営者の家族が消費者金融等で借金をして、経営されている家族に借りたお金をそのまま貸してしまうということがあります。その様な家族間の貸し借りの時に、多くの場合は「家族だから必ず返してくれる。」との思いから、契約書を作成せずに、そのままお金を渡している場合があります。
このよう状況で、家族の関係が良好な間は良いのですが、夫婦間の離婚等により関係が悪化した場合、それまでに貸していたお金を巡ってのトラブルになることがあります。トラブルになった際、契約書がなくても互いのやり取りをメール等で記録化している場合は、貸したことを証明して裁判でお金を取り戻すことも考えられますが、実際は証拠がないことが多いかと思います。
契約書等の証拠が存在しない場合、裁判で貸金としての返金を求めることは困難です。
家族同士であることから、相手を信用していないような気がして契約書を作らない人もいらっしゃるかもしれませんが、信頼できる者同士だからこそ、家族に迷惑を掛けずしっかりと返金することを借りた側が肝に銘じる意味で契約書を作ることが重要です。