2016/6/14
破産手続は、破産した人が所有する財産を金銭に換えて銀行等の債権者にその財産を配る手続であることは前回御説明したとおりです。
破産した人が所有する財産を金銭に換えて配るとことからすると、自動車は売ってお金に換えてしまうことが予想されます。
しかし、郡上市のように生活や仕事などのために車を利用せざるを得ない地域に住む人にとっては、それまで利用していた自動車を手放したのでは今後の生活が送れなくなってしまいます。
そこで、破産手続は、破産した人の最低限の生活までも奪うことがないように、生活に必要な財産については自由財産として破産者の手元に財産を残すことを認めています。
自由財産として残して良い範囲の基準としては99万円が一つの目安とされており、自動車についてもその価値が他の財産と合わせて99万円以下となるのであれば、手元に残すことが可能です。
また、合計額が99万円を超える場合においてもその人の生活状況と評価額等に応じて、自動車を自由財産として手元に残すことが出来る場合があります。
実際に残せる場合かどうかが分からないときは弁護士等に御相談ください。