2018/3/13
前回は、内容証明郵便を利用して代金を請求することを紹介しましたが、内容証明郵便を何度も出して請求しているだけでは消滅時効の進行を止めることが出来ず、そのまま時間が経ってしまうと代金請求権が消滅してしまうことがあります。
確実に消滅時効の進行を止める方法としては、請求をするだけでなく裁判手続を利用する必要があります。しかし、裁判手続を利用することは一般の人にはなかなか難しいのが現実です。
この場合に消滅時効により代金の請求ができなくなることを防止する簡単な方法としては、取引先に千円などの少額でもよいので、代金の一部を支払ってもらう方法があります。代金の支払がある度に消滅時効の進行は中断し、支払の時から時効の期間が再カウントされ数年間は代金を請求する権利は失われません。
消滅時効が問題となるときは、代金の一部が支払われたかは重要な問題となる為、支払いに関する領収証の控え等を大切に保存することをお勧めします。
もっとも、取引先が代金を一切支払わない場合は、最終的には裁判等を行う必要がありますので、そのような場合は一度弁護士等の専門家にご相談ください。