お役立ちコラム

2015/10/12

憲法・人権

憲法は私達の生活に関係ありますか

これまで憲法について出来るだけ噛み砕いた説明をさせていただきましたが、中には「憲法が重要なのは分かったけど、離婚や交通事故に関する民法と違ってそんなに生活に関係あるとは思えない。」という感想をお持ちの人もいるかもしれません。

憲法というのは、人権という人の根幹に関わる権利を守る為に国のルールを定めたものであり、憲法が裁判等で問題となるのは、このようなルールに反する活動を国が行い、我々の人権が侵害されたときです。

例えば、国がある法律を定めた結果、「自由に言いたいことが言えない。」、「東京に移り住みたいのに移住が認められない。」、「自分の先祖は貴族ではないから出世が出来ない。」、「行きたくない戦争に行かなければならない。」という場面になったとき、初めて憲法が登場します。これらの事例は極端かもしれませんが、歴史を遡れば日本でもこのような制限がなされていたことは事実です。

このような制限のない自由な暮らしが現代では常識的かもしれませんが、そのような状況こそが憲法が機能している結果であり、憲法が生活の根幹に関わる重要な存在であることを意味しています。

 

尾藤法律事務所 岐阜県郡上市八幡町の地域に根づく法律事務所「尾藤法律事務所」です。